白い

嘘と事実が7:3です

彼女が出来たからって高圧的になるな

恋人が居る奴って高圧的になりませんか?言い換えれば偉そうになるって事だ。え?違うよ、嫉妬じゃないよ。

確かに僕は、年齢と彼女いない歴がイコールで結べる。でもな、ソレとコレは関係ない。全くもって別の話だ。勘弁してくれ。デリケートな部分なんだよ。触んじゃねぇよ。

話が逸れた。ともかくアイツら、広義では『リア充』なんて呼ばれている民族。アイツらは恋人が出来た途端に偉そうになる。LINEのホームは2人の自撮りだし、一言は相手のイニシャル。Twitterに至ってはもう言葉にもできない。誰もお前らの初デートなんか知りたくないからな。記念日?殺害するぞ。

実例を話しますね。中学生の頃から仲良くしていた友達がいた。彼とは彼女がいない者同士、嫉妬まみれの話をよくしていた。「Twitterのプロフィールに彼女の名前書くやつ、将来全員フリーター」とか。

ところが、だ。数ヶ月前に藪から棒に、

「彼女出来たよ、俺」

なんてドヤ顔で教えて下さった。それはそれは見事なドヤ顔でした。その倒置法なんだよ。関節全部逆に曲がれ

それからと言うもの、彼はやたらと彼女の話ばかりするようになった。

「湘南の純恋歌たまんねぇわ…」

中学校のヤンキーかお前。流行りに乗り遅れすぎだよ。そもそもお前、ついこの間まで何処で拾ったのかも分からない洋楽を聴きながら「このアングラ感がたまらん」とか言ってたろ。なんで急に美味しいパスタ作り始めてんだよ。

終始この調子だ。挙げ句の果てには何かを自慢するときには必ず、「まぁ彼女居ないお前にはわからんだろうけどね」なんてつける始末だ。別に彼女が居ようが居まいが、ディズニーランドに制服で行ってきたことくらい理解出来るわ。僕を何だと思ってんだ。賢めの虫かよ。

愚痴っぽくなった。だけど最初に書き表した通り、偉そうになっていってるのが分かるだろうか?聞いてもないのにやたらに彼女の居る男アピールをしてみたり、リア充ソングを聞いていることを周囲に報告したり。彼等の「彼女いるからな、俺」というアピールは枚挙に暇が無い。げに恐ろしき。

さて、彼らがそんな風に自分を磨き、『ダイヤも泥団子も磨けば光る』ということをその身で証明している間に彼女のいない僕は、僕たちは何をしていたのか?正解は「何もしてない」だ。客観的に見れば差があるのは歴然だ。

話の本題を叩き潰す事になるけど、別に彼らが高圧的な訳じゃなく、勝手に僕のような性格もツラもブスな奴が恋人持ちを僻んで負い目を感じているだけなんだろう。

けどな。いくら理由が分かっていようが、自分の努力不足が原因だろうが、関係ねぇんだよ。これが俺の生き様、キメてやるぜ死に方。メーン?

まあ、場末のラッパーみたいな言い訳をしても僕が開き直ったカス野郎なことに変わりはない。仕方ない事だ。それでも僕の中で永遠に彼らは高圧的だし、僕らは低姿勢なのだ。

低姿勢で現実を認めない。僕は人間の底辺かもしれない。そんな人間である僕が彼らのキラキラした笑みを向けられた日にゃ

男は総じてキメラを飼っている

皆さんオナニー、してますか?もう1度言います、オナニーしてますか?え?ちょっと分からない?何カマトトぶってんだダボが。

僕はします。週3~4くらいの頻度で自分の息子と対話します。ムラムラすっからね、年頃だし。僕の友人の横田という男なんかは週間欠かさずブツを握るらしい。また別の友人の鈴井という奴は1日2回は握りしめてるとか。上には上が居る世界だと思い知らされる。上になるほど人間的に下がるけども。

さて、そんな1人祭りで最も重要なファクターとは何か。時間?場所?どちらも大事だけれど最も重要とは言い難い。正解は「オカズ」だ。これによって祭りの質が大いに変わる。田舎のショボい祭りからブラジルのサンバパレード位に多大な変化を起こす。オカズ、大事ですよ。

現代性癖大国とすら形容される我が国、JAPANには驚く程に大量の性の源が転がっている。2次、3次に始まり文体、音声、シチュエーション。こうしている今も新たなる性癖が生み出され続けている事だろう。素晴らしい国だよ日本。

そんな大量の情報群から何を抜き出し、ナニを抜いて出すか。我々に日々課される難題の一つである。「この間これ使ったし今回はこれを…でも食傷気味になりそうだしこっちの方が…」こんな風に悩むのは青少年たる者の運命である筈だ。気づけばブツを握りつつ画面を見つめてはや1時間、なんて事はありがちだとしか言い様が無い。

そんな風に数多の情報の海を駆け巡った性師達の行く末。自らの好みという好みを全て漁った男達の末路。それこそがキメラです。何言ってんだって思ったでしょう。僕もそう思います。

キメラと言っても獅子の身体に蛇の尾を持った化け物の話じゃない。まぁそれでイける上級者もいるかもしれないけれど今はひとまず置いといて。ここで言うキメラとは自らの好みを全て掛け合わせた存在、性癖という成分を凝縮した理想郷。正しくオカズGODというべき完全体のことを指す。

精通したての頃の自分を覚えていますか?禄なオカズもない時代、必死に脳内で繋ぎ合わせたオカズによって小さなナニを握りしめたあの日の事を。いつの間にか自分好みの情報の塊を簡単に集められるようになってしまい、忘れていませんか?豊かな想像力で有りもしないシチュエーションを夢想しては薄い汁を絞り出していた日々を。

キメラとは正しくこの想像達の延長戦上にある。幼い日々の僕たちが生み出した理想像の完全体こそがキメラなのだ。やれ無修正だやれ女優だと新参勢力に淘汰されそうになる中で必死に生き残った己に眠る性の源、それこそがキメラだ。忘れないでくれ。幼い自分に笑われるぞ。

男たちは皆、自らの理想のキメラを心の何処かに飼っている。僕のキメラは「年上」「高身長」「S」「セミロング」「美女」「巨尻」そう言う要望を組み合わせた結果生まれた産物です。現実に表れたらむしゃぶりつく以前に崇めてしまうかも知れない。そのレベルで自分の好みを反映した生き物を飼っています。何回か筆下ろされてますよ、えぇ。

世の中に転がる情報を拾って使うのも良いけれど、たまには自分のキメラも動かしてあげたらどうでしょうか。多分脳の使われてない部分が活性化するから。ひょっとしたらIQが上がったりとかするかも知れない。キメラには無限の可能性が秘められていると僕は信じています。

それでは。

謝りすぎ民族、ジャパン

皆さん、謝りすぎじゃないですか。勿論僕も謝る。大ポンコツをぶちかますことに定評かがあることでお馴染みです。そんでよく友人に謝ってます。
ただこれを上回るのが日本の大多数を占める人々。僕と違って失態を犯したわけでもいないのに平謝る。肩がぶつかっただけでもペコペコ。相手の進路に自分が進もうとしただけでも「あ、すいません…」謝り好きか。趣味?

これがメキシコだったら

『Ouch…Hey men.Please wait. wait!! Hey!!!!…Holly sit!! Fuck!!Fack and die!!!』

こんな流れで銃撃戦が始まって街が1個滅ぶとか日常茶飯事だから。あいつらマジクレイジー。無駄に薬で脳溶かしちゃない。
ヤク漬けでイッちゃってるメキシカンならこうかもしれないけどニポンの皆さんは違う。すぐに謝る。間髪入れずに謝る。電光石火とは正しくこのこと。

空間を裂くように頭を下げるサラリーマン。電話に出て開口一番「申し訳ありません」と叫ぶOL。ワーワー泣きながら母親と思しき女性に「ごべんなざ〜い!ごべんなざ〜い!」と言い続ける幼稚園児。この間は友人が1時間遅刻してきただけで大謝りしてきた。1時間くらいでそんなに怒んないから。どんだけ小さいと思われてんだよ、器。

たかだか17年とちょっとしかこの国で生きてないけど、はっきり言って異常だと思います。人とぶつかって謝らない奴なんて数少なかった。だから、だからこそ怖い。あまり気にしてないことに謝られるのって超怖いよな。

 

民族性と言っちゃえばオシマイの話ではあるけど、そんな風に溜め込んでいつか爆発したら行き着く先は刑務所だ。隣人トラブルで人が死ぬ。ストレスを溜めると体に良くないってのは本当の事みたい。ストレス、ダメ、ゼッタイ。

こんな標語みたいな事を言う僕も中学生の頃に受験勉強のストレスだか何だか知らんけど、

「全裸でランニング行くか。春だし」

なんて自分の思考が信じられなくなるような発想をしたり。怖っ。

どうやら必要なのは溜め込む事でも発散する事でもなく、イヤな事は全部忘れちまう事らしい。お薬が必要だ。それもガッツリと強いヤツが。

ひょっとしたらおクスリで頭を溶かすくらいがの丁度いいのかもね。目指せメキシカン!みんな殺しあおうぜ!!

それでは

髪を染める奴は

僕は髪を染めてる人が怖い。

これに関しては何というか小さい頃から本能的に恐れている。思えば幼稚園児の頃は金髪の叔父を見ただけで泣いていた。今も髪を染めてる奴に会うと平気な顔をして「おー、染めたんだー」とか言いつつも内心ではビックビク。やばい猛獣と同じ檻に入れられた気分になる。仲のいい友人でも髪色一つで知らん人だ。こっわ。

現代の日本には金や茶に始まり銀、白、果てはピンクや緑など驚くほど多くの髪色の人がウロウロしている。分からない人はサブカルの聖地である原宿という街に行くと良い。将来確実にハゲるタイプの人の頭の群れを見れるはずだ。初めて見たときはあまりのカラフルさから巨大な八百屋かと思った。原宿は八百屋だ。

「何で髪を染めるんだろう?」

これは僕が有色髪恐怖症である為に頻繁に抱く疑問だ。カッコ良いからなんて理由で染めるのなら百害(主に僕に)あって一利無しだ。今すぐ剃れ。剃って出家しろ。悟りを開け。解脱を目指して死ね。

話が逸れてしまったがともかく僕は髪を染める深い理由が分からない。

何故、染めるのか。あと、怖い。

何故、他人に恐怖を与えるのか。それと、怖い。

何故、自ら毛根にダメージを与えるのか。そして、怖い。

そんな風に恐怖を押し殺して必死に考えた結果ある結論に辿り着いた。

「もしかして威嚇してるんじゃないか?」

威嚇。そう、威嚇だ。髪を染めるという事は威嚇だと思う。思えば髪を染めている人よりも髪を染めていない人の方が声もかけやすい。僕のような一般人でもそうなのだ。巷に蔓延る「ヤンキー」「チンピラ」「卍」彼らだって路上で人に声をかけるなら染めてない方を選ぶだろう。お小遣いをせびる事なんかも、ノーマルな髪色の方が引っ掛け易い。良い迷惑だな。

自然界にも激しい色調の動物はごまんといる。そんな奴は決まって毒を持っていたり噛み付いてきたりして危険だ。珍妙に染まった頭もそうした自然の淘汰の一部なのかもしれない。

結論は出た。髪を染めるのは威嚇、ひいては警戒色だ。彼等は自らが危険な生物である事を髪の色で表しているのだ。早い所、動物園に連れて行って檻に隔離するのが吉だ。熱帯雨林の生き物コーナーに置いたら違和感もない。上野動物園さんよろしくお願いします。

まぁこんな風に理由付けて自分を納得させた所で怖いものは怖い。動物園も受け入れてくれないだろうし。早いところ全国の髪を染めている奴らはスキンヘッドにして出家しろ。Twitterのプロフィール欄に「卍卍僧侶卍卍」と書いてくれ。頼む。それでは以上です。

食べログ1.9の店

服が買いたい、旅行に行きたい、映画が見たい。

起因はそれぞれだけど欲望を満たすためには何が必要か。そう、お金ですね。身も蓋も無いが「夢」とか「希望」とかそういう概念的な原動力よりも先に、我々に立ちはだかるのは金銭というデカいデカい壁である。生まれてから今日に至るまで金に首を絞められて生きてきた。身近な疫病神とはよく言ったものだ。

それではその疫病神をどうやって手元に引き寄せるか。借金?クレジットカード?全部違う。その答えがトップタイを切る奴はウシジマくんの住人だけだ。常識を持った人間ならばこれが真っ先に出るはず。正解は「お仕事」です。僕のような学生ならば「アルバイト」とも言い換えられる。決められた職務をこなして月なり時なりで給金をせしめる、そんな作業だ。長い枕になったが今回はアルバイトのお話です。

 

僕は片田舎のチェーンレストランで働いている。行き所をなくしたジジイとババアか子連れの客から日々金を毟り取っています。無意味に高級なのも田舎特有だ。10分で出る飯に三千円の値段をつけるあたりナチュラルに狂っている。

僕は友人の津々木という男から紹介されて、こちらのお店でバイトを始めた。誘われたとき僕は回転寿司屋を辞めて貯金を切り崩しながら生活していた。そろそろ貯金も底が見えるな、という時に「え?白谷いま無職?うち緩いから入っちゃえよ!」とアホ丸出しで誘われたので、こちらもアホ丸出しで「緩いの?最高じゃん!」と面接に向かった次第だ。誘うにアホに乗っかるアホ、これで採用されたのだから店のほうも中々アホだ。社会は意外とアホで出来ている。

さて、肝心のバイトだがこれがまた緩かった。どれくらい緩いかは筆舌にし難いが、例を挙げるならば「なんか今日キモいからバイト休むわ」という謎でしかない休みの口実がまかり通るくらい緩い。ある時はバイト中に調理場の奥まった場所に先輩が固まっていたので、覗いてみるとモンストのマルチプレイしてた。最早緩いどころの話ではない。荒れてる中学校かよ。

そんな無法地帯だったバイト先だがここ最近、より正確には3月に入ってから急激に苛烈になった。理由はあまりにも簡潔である。「主力メンバーの退職」、だ。アルバイトに店の営業が頼り切りになりがち、という田舎あるあるが存在する。僕のバイト先も御多分に漏れずでバイトがいないと店が回らない有様だ。挙句に主力となっているメンバーは軒並み就活生だった。3月という就職の季節、どうなるかは火を見るよりも明らかだ。

シフト穴だらけでしたね。仕事も穴だらけでした。店全然回らん。なにこれ。

注文は山積み、皿も山積み、客はたくさん、材料は0。地獄絵図とはまさしくこのこと。自転車で10分先の場所に地獄、爆誕。まったくもっておめでたい限りだ。社員の頭とかな。

当然残業も増える。30分ほど残らされることなどザラだ。社会的立場さえ無ければ皿の山など薙ぎ倒して店に火を放っている。「客ども死すべし!社員ども死すべし!」とか喚きながら。

当然、打てる方策は尽くしている。辞める、という最終兵器まで持ち出した。社員に敢え無く叩き落された。津々木に至っては昨年の9月から辞める辞めると言っているが、いまだに残されている。本当に可哀想。ブラックに飲み込まれている典型だ。「肌もブラックだから辞めれないんじゃない?」とかいってごめん。今度美白クリーム買ってあげよう。

兎にも角にもブラック中のブラック、もはや漆黒とすら言える我が店。アルバイトである僕たちもパートのおばさんも社員ですらも疲弊しきっている。働いている人間が誰一人として得をしていない。胴元のオーナーである地主のジジイと企業本部の人間ぐらいしか笑ってないだろう。全員血祭りにあげて大通りに転がしてやりたいところだ。

ここ最近は食べログを使って店を酷評することに命を燃やしている。

「ゴキブリ入ってました。最悪な気分です」

「注文してから出てくるまでに13時間掛かりました」

「津々木っていう店員が黒くて不愉快です」

「社員殺す」

概ねこんな感じで我が店の食べログを荒らしまわっている。その甲斐あってか、ここ最近はうちの店の評価を1.9という数値まで落とすことに成功した。このまま誹謗中傷を書き連ねて地の底まで評価を叩き落してやる。今はそんな歪んだ欲でいっぱいです僕は。満願成就した暁には、店を潰して子供たちの公園に変えてやりますよ。子供たちの未来の為に。

それでは。

将来の夢って、なんだ

一つ質問があるんですけど、皆さんは将来の夢とかお持ちですか?僕はお持ちでないです。気づいたら大黒屋に売り払ってました。300円で買い叩かれたので、昼食代にもなりませんでしたね。次からメルカリで売ります。999円で。

 

「ボクの将来の夢はなぁに?」

この間、こんな風に幼稚園生くらいの子供に聞く大人を見かけた。何かのインタビューだったのかもしれない。この類の質問ならば「大きくなったら何になりたいの?」とかでも構わない。難しい話が出来ない小さい子との、噛み砕いた会話の掴みには割と在り来りな質問だと思う。この質問に対して、子供達は思いの丈を奔放に答えるだろう。

「おまわりさん!」

「けーきやさん!」

「しょうぼうしゃ!」

「あんぱんまん!」

こんな具合だ。彼等は明確に「これになりたい」「こんな事がしたい」なんてものは無く、何となく好きなものとか知ってるものを挙げてるんだろう。可愛いですね。消防車にはどう逆立ちしても慣れませんけど。ケツからガソリン飲んで口から水吐くんでしょうか。

消防車は一旦置いておこう。小さい子のいいところは夢が幾らでも溢れて来る事だと思っている。とても素晴らしい事だ。今時の高校生に将来の夢を聞いたところで

「夢ぇ?えーサラリーマン…??笑」

とかこんな感じだと思う。自分で書いたけど語尾の「笑」に現在強い怒りを覚えている。竹編掴んで夭の部分で額を滅多打ちにしたい。サラリーマンが何するか分かってんのか。「給料」貰う「男」だぞ。多岐に渡りすぎだろ。

このように個性が死に切った回答を批判したけれど、個性が尖りすぎているのもそれはそれで問題だと思う。

「将来の夢は何?」

「オイラ、都会に行ってデュエルマスターになるんだ!」(鼻の下を擦りながら)

こんな事を答えるのも何というか、凄くアレだ。言われた時には、愛想笑いを浮かべて「すごいじゃん!」とか言いながらも、(ゆくゆくは20代後半のOLのヒモかなぁ…)こんな事を考えてしまうと思う。無礼極まりない。でも考えて欲しい、知り合いの高校生に将来の夢を聞いたら「デュエルマスターになりてぇ!」なんて回答が返ってきた時に思うことはこんなものじゃないですか?肩をポンと叩いて「お前なら、きっと成れるさ!」とか言いながらオシリスの天空竜のカードを渡すとか、あなたには出来ますか?僕は出来ません。

こんな風に何でもかんでも馬鹿にした考え方をするのは、義務教育の後遺症だと僕は考えている。他者のせいにするようだけれど、9年間に渡る義務教育を受けた上で『夢』とか『成りたいもの』とか『やりたい事』とか、そういう習字のお手本みたいな物をぶっ潰されてしまったんだろう。個性を持たないのはつまらない、だが豊富すぎる個性を持つことは恥ずかしい。なんて自縄自縛の考え方が精神の根底奥深くに根付いているようだ。結果として人を小馬鹿にした考えばかりの捻くれ者が出来上がる。

周りのことは分からないけど、少なくとも僕はそうなのだ。他人から「お前夢とか無いの?」なんて言われたとしても、個性を出しきることも出さないことも出来ない僕はきっと満足のいく答えなんか返せない。曖昧に濁してその場をなぁなぁにして逃げるだけだろう。

義務教育が僕に与えた後遺症は思った以上に痛手だったみたいだ。小学校に入学する前の方がよっぽどいい。人の夢を笑うシニカルぶった考えは捨てるべきだ。改めて質問します。皆さんは持ってますか?将来の夢。僕は消防車になりたいです。ケツに給油口つけて、口からホース生やしますよ。腹はタンクで。

それでは。

遠足に行ったら新しい発電方法を思いついた話

遠足に行ってきた。高校3年生を呼びつけて『遠足』とは笑わせる。4月の予定表に遠足の2文字が自慢げに居座っているのを見たときは「馬鹿じゃねぇの」と口に出してしまった。ひょっとしてこれ、他校の行事予定ですか?近所の小学校と取り違えたのかな。

挙句の果てに強制参加ですこれ。遠足休んだら単位落とすって、なんだね。

 

さて、そんな心躍らない学校行事が本日執り行われた。得るものが何もない遠出は単純にしんどい。祖父の法事のほうがまだマシだ。

今回の遠足とやらは二つのパートに分けられている。まず学校が指定した場所で学びを深める『施設見学』パート。そして望まない見学会で消耗した生徒たちを「ほら、嬉しいだろ?」と言わんばかりに街へと放逐する『自由行動』パート。担任の浜田は「まぁ、自由行動の方は本来蛇足なんやけどな」と関西訛りに話していた。僕から言わせればどちらも蛇足である。平常授業しろ。

 

朝9:30。僕たちはとある施設へと赴いていた。その名も「電気の史料館」。かの大手電力会社が管理する科学館。電気についてたくさんの知識を得られる素晴らしい場所である。「原発博物館」に改名したほうが良いんじゃなかろうか。世論的にも。ちなみにこちらの建物、僕の最寄り駅から一本で到着する場所にある。「遠」く「足」を運ぶとは何だったんだ。

入って早々にだだっ広いレクリエーションルームに通された。毟り取った電気代で建設した建物のせいか、ただただ無意味に広かった。ちょっとした体育館程のサイズ。ママさんバレーのチームが二町分は合同で練習できる。今すぐ解体して町の体育館にした方がいい。

用意された椅子に座って手持無沙汰でぼんやりとしていると唐突に照明が落ちた。前方に照明が集まり、腹のでかいおっさんがノッシノッシと現れる。

「ようこそ〇〇高校の皆さん、本日はお越しいただきありがとうございます」

腹と態度が反比例した面白いおっさんだと思った。曲線グラフジジイは話し続ける。

「当館は全面的に撮影禁止となっております。SNS等に写真がアップロードされていた場合には学校の方へ連絡させて頂く場合が御座いますので、何卒ご協力の程を宜しくお願い致します。」

なるほど、つまりは「写真なんか撮ったらどうなるか分かるよなクソガキ?進路に傷つけたくなかったら大人しくしてろよ」という事だろう。マフィアの本拠地ですかここ?

さてそんな物騒な施設見学ではあったが実をいうと、殆ど記憶にない。恐怖のあまり失神していた、とかならネタにもなった。だが遊びたい盛りの高校生を捕まえて、やれタービンだ、やれ原子だと言われましてもね。純粋につまらんのです、プレゼンのやり方を変えた方が良いと思います絶対。巨乳の女雇うとかしなよ。

 

そんな時間を食った割には、何も意味を見いだせなかった施設見学。さぁ、いよいよ待ちに待った自由時間だ!街に繰り出せ!!

まぁ3時間ほどガストにいましたね。友達が将棋で争っているところ見物してました。飛車にぶっ殺される王将の姿には涙が止まりませんでしたね。

そもそも予定すら立てずに街に人間の群れを放り出すのが馬鹿だ。普段から統率されて暮らしている僕たち学生相手に何を求めているんだろう。そんな風に試されたところで、僕たち考えられない葦に出来ることなど何も無い。少し頭を捻れば判るはずじゃん。1から10までゆっくり説明しようか?お母さん呼ぶ?

こんなわけで学生生活最後の遠足は散々でした。次の機会があれば頑張りたいですね。こういうしょうもない行事に対する熱意、もっと他に向きませんかね。発電とか。東電さん、オファーお待ちしております。うちの学校の職員室に電力の餌がいっぱい転がってるんで。

それでは。